(EXHIBITION)
プリミティブ・コミュニケーション β
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【プリミティブ・コミュニケーション(β) ステートメント】
現代社会は、インターネットの普及や技術の進歩により、あらゆる情報の入手が容易になりました。SNSを通じて他人の近況や世界の様子を知ることができるようになり、ダウンロードコンテンツは経済活動においても活躍するツールとなり、仮想体験も可能になりました。このように日々、私たちは情報を「アーカイブ」して生きています。
この「アーカイブ」は美術にも大きな影響を与えています。例えば、コロナ禍の2021年3月に、ルーブル美術館がオンラインデータベースで所蔵作品を公開しました。これにより、美術館のコレクションのほぼ75%に当たる48万2,000件以上のデータが提供されることとなりました。
これはアーカイブの新しい体験の一例です。従来、美術館で作品を鑑賞するためには訪問する必要がありましたが、今ではオンライン上でも作品を見ることができます。ただし、これらはアーカイブの一環であり、スクリーンショットなど、技術上としては複製可能であり、作品特有の唯一性を持ちません。
そこで、唯一無二なデータを扱う「NFT」の誕生により、現実世界と仮想空間のアートシーンが同等の価値を持つことも議論されてきています。
しかし、美術的な価値や保存されている物も時間と共に劣化し、私達人間の行動による影響で失われる可能性があります。それは現実世界のみならずインターネット上の情報もいつかは失われる可能性があるということです。
そこで、私たちがこれまでに残していた情報をどう扱うか考える必要があります。デジタル技術の発展により、アーカイブの方法は広がりましたが、それでも実体のある物の信頼度は覆すことはできないと考えます。
本展では、プリミティブな方法で作られながらもインターネットからモチーフをサンプリングして作品を制作するアーティストをセレクトし展示します。太古では自然物や人工物を組み合わせて文明を築いてきた私たちのルーツを考える機会でもあり、「アーカイブ」の原点を再考し、未来のアーカイブを後世に残していく方法について議論を投げかけます。
(INFORMATION)
「プリミティブ・コミュニケーション β」
期間:2024年6月1日(土)~6月17日(月)
時間:13:00-19:00
OPEN:月・木・金・土・日・祝
CLOSE:火・水
※施設メンテナンス等で臨時休廊することがあります
【出展作家】
岡田舜 | Shun Okada
時吉あきな | Akina Tokiyoshi
星拳五 | Kengo Hoshi
山﨑愛彦 | Yoshihiko Yamazaki
入場料:無料
会場:SHUTL
〒104-0045 東京都中央区築地4-1-8
東京メトロ「東銀座駅」5出口・徒歩3分
東京メトロ「築地駅」2出口・徒歩4分
主催:松竹株式会社
共催:株式会社マガザン
企画協力:keshik.jp
キービジュアルデザイン:SNJO
作品販売について
展覧会とオンライン(OIL by 美術手帖)にて作品の閲覧・ご購入が可能となります。
※オンライン(OIL by 美術手帖)は6月7日(金)19:00より販売開始予定です。
※作品や展覧会についてのお問い合わせは、WEBのお問い合わせフォーム又はDMにて。
(PROFILE)
岡田舜 / Shun Okada
1992年 茨城県生まれ
2016年 東京造形大学美術学科絵画専攻領域卒業
2017年 多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了
1992年茨城県生まれ。2016年東京造形大学美術学科絵画専攻領域卒業。17年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了。ファミコンの画面と「バグ」を主な題材にした絵画を制作する。
(PROFILE)
時吉あきな / Akina Tokiyoshi
1994年 大阪府生まれ
2016年 京都造形芸術大学 芸術学部 情報デザイン学科 卒業
スマートフォンで撮影した対象の写真をコピー用紙に出力し、原寸大の立体コラージュとして再現する作品を制作。
正確に再現しながらも、平面の写真を強制的に立体にすることで不自然な歪みや独特の表情を持つ複製物が生まれる。
街中で散歩中の犬を複製するシリーズや、自身の部屋を撮影した写真で現実空間にその部屋を再現する作品、さらにそれを解体し、平面に再構成したブックの制作も行う。本物と複製物がだいたい同じだと認識できる状態をテーマとし、平面と立体、リアルとフェイクを行き来しながら、複製を繰り返すことによる表現を試みる。
(PROFILE)
山﨑愛彦/Yoshihiko Yamazaki
1994年 札幌市生まれ 京都市在住
2016年 札幌大谷大学 芸術学部 美術学科 造形表現領域 絵画分野 卒業
2020年 北海道教育大学 大学院教育学研究科 教科教育専攻 美術専修(油彩画) 修了
2024年 京都市立芸術大学美術研究科博士課程(版画)在籍中
第34回ホルベインスカラシップ奨学生
一度SNSに共有した写真をソフトウェアを使用して分解・再構築し、複数の時間性や場所性を持ったコラージュを作成。その下図をもとにキャンバスに投影しペインティングを行う。
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