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(EXHIBITION)

夜行個展「あっちからきました」

造形作家・佐藤穂波による1つのプロジェクト「夜行」の個展を開催します。

【展示について】
夜行はぬいぐるみ製作を中心とした、画家・造形作家 佐藤穂波による1つのプロジェクトです。
わたしの作るものの大半は現実には存在しない生物たちですが、わたしが創造しているというよりは、彼らがまるで最初からこの世に存在していたように「あっちからきました」と語りかけてくるように感じます。それを絵や立体に起こしていくことで、夢を現実に取り出して、並べて見てもらっているような気持ちです。

わたしはこれまで自分が人間のふりして生きているだけな気がして、社会に対し何か疎外感のようなものを感じていました。しかし、そもそも生物はみなそうなのではないかと今は思っています。誰も特別ではなく、誰もが特別であり、ただ存在する個が浮遊していて、たまに優しくぶつかるだけだということです。彼らは発見されたわけではなく、もともといるのです。私たちがまだ行ったことないあっちのほうにいて、今たまたま出会ったということです。

今回の展示では、夜行のぬいぐるみたちが空間の中を自由に泳いでいる空間をつくりました。現実のぬいぐるみたちはたいてい棚の上に座っていたりカバンの中でおとなしくしていて、空間を泳ぐことはしません。しかしこの展示でぬいぐるみたちは現実の日常とは少し違った状態で楽しくやっています。ぬいぐるみたちと同じ空間に入り楽しんでいるうちに、自分と気が合うぬいぐるみが泳いでいることに気がつくかもしれません。

夜行のぬいぐるみは、デフォルメとリアルの間をとることを重要としています。ある程度記号化したり強調したりすることで想像力を喚起し、より生物としてのリアリティを感じながらも親しみを持てるよう「ぬいぐるみが動物として生きていたら」こうなるであろうという形にしています。夢のような空間で、現実にはいない生物が、それでも現実味を持って存在しています。

今回の展示は今まで夜行が行ってきたぬいぐるみのポップアップショップや展示、販売会とは少し異なります。夢のような空間でぬいぐるみと出会うことで、通常のお買い物とも、美術館でアートを体験するのとも違う、特別な体験になると考えています。また展示終了後に家にぬいぐるみが届くとき、日常に夢を持ち帰ることになります。それは現実を生きる強さを補強するものになると思っています。

今回の個展ではぬいぐるみだけではなく、絵画も展示されます。絵画ではより表現したいことをただまっすぐに表現しています。生物はみな死ぬまで現実の世界を中心に生きていきますが、現実と夢にそこまでの差があるとは思っていません。脳が動いている限り現実も夢も同じように脳が大事にしてくれていると思っています。死ぬまで死なない夢の中で、ただ存在しているさまざまな生物を真摯に描いていきました。それぞれの生物はもちろん考えていることや目的や生活がありますが、それ自体に善悪や要不要、上下はありません。強いて言えば、多様な生物や考えや文化が存在していることが、世界を豊かにしている尊いことだと感じます。

さまざまな夢の世界を、最高の現実として楽しんでいただければ幸いです。

(PROFILE)

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夜行 | YAKOH

青森県弘前市出身、神奈川県在住。 画家・造形作家。
武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業後、社会人経験を経て2016年独立。
2017年からぬいぐるみブランド『夜行』を開始。

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