(INTERVIEW)
【INTERVIEW】YBI「FROM THE SNOW MOUNTAIN YBI solo exhibition」
現代の表現者が日本文化と出会い直し、自らの表現と伝統を結びつけることで、「未来のオーセンティック」を生み出す実験場(ラボ)として立ち上がったSHUTL。2023年10月のオープンから多種多様なアーティスト/クリエイターの方々と、新しい表現やカルチャーを発信しています。
今回は、2024年7月18日(木)〜8月4日(日)の期間に【FROM THE SNOW MOUNTAIN YBI solo exhibition】を開催する、YBI(やばい)さんにメールインタビューを行い、「おしゅし」が生まれた経緯やこれまでの取り組み、そしてSHUTLでの展示について、お話を伺いました。
インタビュアー:株式会社マガザン 黒田純平、武田真彦
おしゅしが生まれた経緯
YBIさんの自己紹介をお願いします。
YBI:YBIと申しまして、「やばい」と読みます。よろしくお願いいたします。
YETI VACATIONSという会社を、数名のスタッフに支えてもらいながら運営しています。
現在は「おしゅし」や「おすしピープル」をメインアイコンとして、表現方法を限定せずに発信しています。
蟹座巳年O型、ENFP-Tです。おすしとチョコが好きです。
おしゅし
ありがとうございます。では、YBIさんが制作活動を始めた経緯を教えてください。
YBI:制作活動自体は、絵を描くということであれば物心がついた時からです。
多分1週間何も書かないという期間をおいたことはそれ以来ないかなと…
おしゅしが生まれたきっかけは、妊娠中に頭がぼけたのでそのリハビリにと母が勧めてくれて、お寿司が好きな食べ物だったので、自然とお寿司のキャラクターになったかたちです。
YBIさん活動初期のイラスト
YBIさん活動初期のイラスト
これまでどんな活動をされてきたか、ご紹介ください。
YBI:作家として意識をしての活動歴は13〜14年くらいになるかなと思います。
最初は主に、当時はしりだった「ゆめかわいい」的な、サブカルっぽい女の子のイラスト、 また少しフェティッシュだったり、男女関係にまつわる絵を描いていました。 当時は立体を学ぶ専門学生で、並行してコンテンポラリージュエリーも制作していましたので、平面だけでなくアクセサリーに落とし込んだり実験的なこともしていました。 おしゅしで初めて人間以外のキャラクターで制作活動し出したのですが、幼少期勝手に描いていたキャラも食べ物に関するもの(ぱんやろーというパンのキャラ)だったりしたので、根本は変わっていないなと感じています。
どの作品も、基本的に「孤独であることに寄り添うこと」が根底にあります。
ぱんやろーとおしゅし(描き下ろしによる提供)
「FROM THE SNOW MOUNTAIN YBI solo exhibition」について
SHUTLで開催する「FROM THE SNOW MOUNTAIN YBI solo exhibition」ではどのような展示を展開するか教えてください。
YBI:「おしゅし」の世界にある日突然登場した「おすしピープル」というキャラクターが今回の展示のメインアイコンになります。謎の多い人物なので、彼の何かを紐解き、追っていただくようなかたちにしたいと思っています。今回も、常に意識している「孤独に寄り添うこと」という大テーマは変わっていません。また今回は、SHUTLさんの区切られたつくりを「場面」として生かしたいと思っています。映画のワンシーンを切り抜いて、そこに立ち会っているという感覚になってもらえたら嬉しいです。
おすしピープル(描き下ろしによる提供)
「伝統と現代の新たな接続方法を生み出す実験場」というコンセプトや黒川紀章のカプセルを空間にもつアートスペースSHUTLで、 YBIさんはどのようなアイデアや実験をしたいと考えておられますか?
YBI:SHUTLさんの面白いところは、ギャラリーの中に部屋が存在していて、それぞれに独立した空気感があるところだと思っています。普段ギャラリーさんで展示をするときにはここまでの意識はしていないなと思います。部屋って誰かが生きていた場所で、暮らしの姿は秘匿されて見ないでいたものなのに、この会場では観るものとして設置されている。息遣いみたいなものを感じるのが少しぞくっとします。怖いとかではなく、「接続」という言葉にそのヒントがあるように思っているので、部屋と部屋をどう繋ぐか、どう離すかを大切にしたいです。
最後に、今回の展覧会に向けてお伝えしたいことはありますか?
YBI:おしゅしが、おすしピープルが、キャラクターが好きな方がきっとたくさんいらっしゃるだろうなと思っています。お会いできるのが楽しみです。
今回は「キャラクター」であること以上に、人物として彼らを存在させるには?というところに気持ちを強く入れています。もちろんキャラクターデザインとしての完成度やかわいさも重要ですが、ただ「かわいい」だけにとどまらないためにどうしていくか?キャラクターはどう心に残り得るか?ということをこの数年考えるようになりました。
「あーかわいかった!」のその先を感じていただけますように。
「ない」ものを「ある」と信じ、「いない」ものにも思いを馳せる。
それは誰かの孤独に寄り添う手段の一つだと思っていますので、そういうまなざしをこれを見た方にも持っていただけたら嬉しいです。
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