(INTERVIEW)
【INTERVIEW】オフクワケ POPUP 「HERMIT CLUB」

SHUTLの企画として、二回目となるオフクワケのPOPUPが、2025年4月11日〜4月13日にニュースペース パにて開催されます。
今回は出張企画となる本イベント。前回の企画に引き続き、SHUTLプロデュースで新作のルック撮影を行いました。
どのようなPOPUPになるのか、オフクワケのメンバー、カラスさんとまつげさんにオフクワケの歴史を辿りながら、その想いを伺いました。
インタビュー:黒田純平(株式会社マガザン)
ブランド設立の経緯とコンセプト
「オフクワケ」を立ち上げたきっかけや、ブランド名に込められた意味を教えてください。
カラス:元々は大学卒業後に各々趣味として作ったものを展示する2人展からはじまったんですが、一緒に作った方ができることが広がるのでは…と2人で作り始めたのがオフクワケのはじまりです。
よく“オフクワケ”とは造語ですか?”と聞かれることがあるんですが、お裾分けを丁寧に言い変えた言葉として辞書にも載っている言葉です。
いろんな方向から自分達の作ったものを手にとってくれたり関わってくれた方に楽しい気持ちやしあわせな気持ちなどポジティブな感情を御福分けできたらいいなというイメージで、なおかつ親しみやすいカタカナを使おうとこの名前になりました。
趣味の延長からはじまり、気づけば来年で10年になるので気持ちも新たにがんばっていきたいなと思っています。
まつげ:元々大学の同級生で、やってみたいけど行動を起こせていなかった自分たちの作品展示を二人でしてみよう!となり、2人展を定期的に行っていました。
各自その時に作りたいものを好きに作って展示していましたが、何年目かの時にお互いのできる事を補え合えば自分達がほしいと思う可愛いアイテムを作れるのでは?!と、ユニットとしての活動が始まりました。
オフクワケは漢字にすると〝御福分〟
私達の可愛いをお客様に提供し、お客様側も可愛いと受け取って頂けると、お互いに幸せな気持ちになれるので、幸せの〝福〟を分け合いたいと思い、〝オフクワケ〟と付けました。

初期の2人展
リメイクに特化した理由や、他のブランドとの差別化ポイントは何でしょうか。
カラス:アパレルリメイクを本格的にはじめたのはコロナ禍がきっかけでした。
それまで海外に行って買い付けた資材や現地で見た風景から起こした柄などをつかって古着物地やデッドストックの生地感などを使ったアップサイクルの小物をつくっていたので、自然とアパレルもいちから作るというよりもリメイクをしようという流れになりました。
自分自身、元々古着が好きでその唯一無二性や出会いに惹かれる部分があるので、さらにそこに自分たちらしさを足していくのが面白いかなとはじめました。
人気のチャイナリメイクは2020年から作っているんですが、その時はまだチャイナ物が少なく近年徐々に少しずつ認知されてきた感じがあります。
個人的にも好きなUS古着をチャイナリメイクするというチグハグ感が他にはあまりない部分かなと思います。
ただ、最近はチャイナ系のアパレルやリメイクもかなり増えてきているので、新しいものも作っていきたいなと窓外シリーズや今回の新作のボトムスやビスチェなどチャイナ以外にも自分たちが欲しいなと思う気持ちを軸に新作も少しづつですが作っています。
まつげ:結成当初は雑貨がメインでした。
海外にパーツなどを買い付けに行き、日本の古着物地に刺繍をしMIXして普段使いしやすいPOPな色合いの鞄やアクセサリーを作っていました。
その中でコロナ禍となり、海外に出られない状況で、今何ができるかと話し合っていた時にあるギャラリーからTシャツのリメイク展のお誘いがきました。
元々二人とも古着が好きだったので、リメイクするのは凄く楽しく新鮮で、その時にリメイクチャイナが生まれました。
自分たちが思っている以上にリメイクアイテムに反響がありました。
コロナ禍で買い付けに出られない状況が続いていたので、国内で古着を買い付け、行った国の思い出を服の上で表現しようとなりました。
例えば旅行に行った際は沢山写真を撮るのでその中で気になった物や動物、出来事を刺繍の柄にしてリメイクチャイナにしたり、撮った写真を布にプリントし、窓枠トップスを作ったりしています。
私達が見て印象に残ったものを、リメイクの材料にしている事と、古着を使用しているので、誰ともかぶる事のない一点物が生まれます。

初期作品

ポップアップイベント開催について
今回のポップアップイベントは出張企画となりました。北参道エリアでの初出展に対しての意気込みを教えてください。
カラス:オフクワケとしても新しいエリアですが自分もあまり行ったことがない場所なのでワクワクしています。
この機会に今までオフクワケを知らなかった方にも知ってもらえたら嬉しいなと思っています!
まつげ:今までやった事の無いエリアなので、どういう雰囲気になるか想像もつかず、はじまるまでは緊張しますが、新しい場所での新しい出会いへの期待はあり、楽しみです。

新作の一部

今回に合わせて撮影した新作ルックについて感想を教えてください。
カラス:今回も本当に素敵に撮影してもらったんですが、チャイナ感とストリート感のバランスが絶妙でどれもとても気に入っています!
今回の新作や窓外シリーズは割とストリートな雰囲気やギャルみのある感じで作っているので、その雰囲気が写真にも反映されていてうれしかったです!
撮影時に同行させてもらったんですが、雪が吹雪くとても寒い日だったので黒田さんとカメラマンの西島さんがロケハンに行ってくださったおかげで良い雰囲気の場所を効率的に回って短時間でたくさん撮影することができたので本当にありがたかったです。
モデルのお二人も本当に寒い中薄着でも最後までにこやかに撮影に協力してくださって大感謝でした…!!
まつげ:今回も素敵に格好良く撮影していただきました。
いつものチャイナや窓に加えて、ニューアイテムもございます!
どなたでも関係なく着れて、いつもよりちょっと気分もアガり、楽しい1日になるようなアイテムがいっぱいあるので見て頂けると嬉しいです!

今回のために撮影した新作ルック photo by 西島弘記


展示・販売予定のアイテムについて
今回のイベントで特に注目してほしいアイテムやコレクションはありますか。
カラス:今回初出しのTOPSやボトムスシリーズがあるのでそれはぜひ手に取って見てもらいたいです!
その他リメイクアパレルも過去最大総量を持っていきます!
今年から手刺繍だけでなくミシン刺繍も取り入れて新しい柄も大幅に増やしたり、ユニセックスに楽しんでもらえるように更に大きめなサイズも多めにつくっているのでぜひお気に入りを見つけてもらいたいです!
まつげ:今回からのニューアイテムとして作ったスカートとレッグウォーマーのSETです!
素足でももちろん、レギンスやタイツなどに重ねても可愛いですし、単品ずつでその時のファッションに合わせて使って頂くのもおすすめです。

photo by 西島弘記
これまでの活動と反響
過去のイベントやコレクションで特に印象的だったものや、その際の顧客からの反響について教えてください。
カラス:過去に一度あのさんのステージ衣装提供をさせていただいたことがあるのですが、いつもオフクワケの活動を応援してくれている家族や友人が自分以上にとても盛り上がって喜んでくれたのが嬉しかったです。笑
すごく可愛く着こなしてもらえて、普段では考えられない程たくさんの方に見てもらえたことが自分自身もとても嬉しくて思い出になっています。
まつげ:先程も少し書いていた事なのですが、コロナ禍でのTシャツリメイク展に参加した際、私達の想像を超えて、少量ではありましたがリメイク作品がその日のうちに完売した事に驚きました。
その時に少しの自信が付き、もっと色んな方に見てほしいという気持ちが大きくなった気がします。

衣装提供:あの着用
ファンとのコミュニケーションで心掛けていることはありますか。
カラス:委託販売やONLINEが多いので、たまにイベントなどに立つ時はなるべく来てくださった方とお話しできたらいいなと思っています。
ONLINE SHOPの備考欄でメッセージをくださったりSNSでも嬉しいお言葉をいただけることがあってそれもとても励みになっています。
本当にありがたいです。
まつげ:アイテム毎に旅行の思い出を詰めているので、私達の思い出話と一緒にアイテムのストーリーをお伝えし、お客様はストーリーを聞いて行ってみたいと思って頂いたり楽しい気分になって頂けたらいいなと思い、直接お客様にお会い出来る機会には、こういったコミュニケーションは大事にしています。
今後の展望と挑戦
今後のブランドの方向性や、新たに挑戦したいことがあればお聞かせください。
カラス:衣装や装飾用のアイテムで、日常では使いづらいぐらい振り切ったようなものも作っていきたいです。過去に装飾用のかなり大きな文字のぬいぐるみを作ったりしていたのですが、最近はあまりできていなかったので、そういう方面にも今後挑戦していきたいなと思っています!
まつげ:年々私達自身も好みの色や形など少しずつ変わってきているので、そこは柔軟に変わって行く変化を楽しみながら今後も自分達の好きな物を追求して活動して可愛いをオフクワケしていきたいと思っています。
ユニットでやっている強みはそれぞれの色味があるので、その部分を活かして、アーティストの衣装や空間作りやまだまだやった事の無いジャンルにも挑戦したいと思っています。
(PROFILE)
オフクワケ
ファンシーでポップ! 関西を拠点に活動する、刺繍作業員まつげと縫製作業員カラスによるデザインユニット『オフクワケ』
2016年から関西を拠点に活動。
海外の様々な場所を訪れ、その場所でみた風景や印象に残ったものをモチーフに落とし込んだりしながら古着のリメイクをしたり、旅先の国で買い付けた生地やパーツなどを使用した雑貨・小物類やなどを制作しています。
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