(INTERVIEW)
【INTERVIEW】キュレーターから見たSHUTL空間 "一緒に、空間を立ち上げるということ"

インタビュアー:佐藤 有紗(株式会社マガザン)
インタビュイー: 黒田 純平(株式会社マガザン)
SHUTLの空間づくりを担う、アートディレクター兼キュレーターの黒田純平。
展示の企画立案から導線設計、レンタル利用者との対話まで、この場所の在り方を日々考え続けている。
今回は「一緒に、空間を立ち上げるということ」という視点から、キュレーターが見ている現在のSHUTL、そしてその可能性について話を聞いた。
いまのSHUTL空間をどう見ているか
SHUTLという空間はどのような場所ですか?
黒田純平(以降、黒田):私にとってSHUTLは、「完成された空間」というよりも、常に未完成な状態を保っている場所です。
現在の白い壁とシンプルな構成は、強い方向性を示さない代わりに、どんな企画にも応答できる柔軟さを持っています。
空間自体が語りすぎないからこそ、そこに何を持ち込むかによって意味が立ち上がる。
その余白こそが、現在のSHUTLのいちばんの特性だと感じています。
SHUTLは自主企画の展示も行う一方で、レンタル利用も可能な空間です。
歌舞伎座をはじめとする劇場があり、芝居のまちとしての歴史がありながら、日本文化×食×エンタメのまちである東銀座の中で比較的大規模で余裕のある空間を備えており、展示やイベントを実施できる場所です。
アクセス面においても、東銀座駅を始め、周辺の銀座駅、築地駅、新富町駅からも徒歩約10分圏内でアクセスできるというのは大きな利点でもあります。
自主企画とレンタルどちらにおいても、東銀座という場所に馴染みがない方たちでもその土地に訪れるきっかけとなるような感覚も大事に運営しています。
撮影:山根香
撮影:山根香
展示を考えるとき、最初に決めていること
展示の企画を考えるとき、まず何から手を付けますか?
黒田:自主企画を行うとき、まずは骨組みとなる「企画」を考え、SHUTLが掲げている「伝統と現代の新たな接続方法を生み出す実験場」というコンセプトを軸にアイデアを出していきます。
そのときに、展示を体験される「鑑賞者」の立場に立って鑑賞する導線も段階を踏んで構築していきます。特にSHUTLでは、「伝統を現在の価値と合わせることで見えてくるもの」などを中心に考えています。
例えば、2023年10月に開催したこけら落とし展示「伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜」は、伝統そのものに焦点を当てた展示です。伝統を伝える「言葉」や「文字」にも、時代が進むことで価値観も合わさり変化していくことを主題とした内容で、詩人、デザイナー、現代美術作家という異なるジャンルを一つの空間で構成するという実験性も併せた内容でした。
当時常設されていた中銀カプセルタワービルのカプセルも使い、3名の作家の展示を3つの空間にわけて没入できる導線としました。
撮影:山根香
黒田:ほかにも、ぬいぐるみ作家の夜行様の個展では「大規模なインスタレーション空間に挑戦したい」という相談を受け、天井から120体のぬいぐるみを吊るし、世界観を作っていくアイデアで展示を企画しました。
このときは販売もあったので、吊られた作品の中でどの作品を誰が購入したのかを、どうやって区別するかのオペレーションを設計し、星型のタグに番号を併せてつけて「お迎えしたぬいぐるみたちは星に乗ってお客様の元にやってくる」というイメージで、世界観を崩さずに管理ができる仕組みにしました。
その結果、対応上の混乱もなく、スムーズな運用が実現できました。
撮影:山根香
展示や空間ごとに、来場者の方にどうやって鑑賞や体験をしてもらうかを、現場で想像しながら打ち合わせをする時間が一番わくわくしますね。
レンタル空間として共有したい視点
レンタル空間としてのSHUTLの特徴や利点は何でしょうか?
黒田:SHUTLのレンタル事業は、ただ空間を貸すだけではない、という点は大きな特徴だと思っています。
企画や現場の動きを理解している立場だからこそ、展示やイベントの構想段階からご相談に乗ることができます。
展示やイベントごとに空間の使い方を固定することはありません。
その企画に合わせて都度調整し、現場ディレクターと事前の現地確認や打ち合わせを重ねながら、作品の内容や規模に応じたレイアウトや設営方法を検討しています。
毎回、その展示にとって最適な構成を探ることを大切にしています。
現在のSHUTLの空間は天井からの吊り下げ展示にも対応しており、さらにシャッターが開口するため、大型作品の搬入・インストールも可能です。
過去にレンタル企画で開催された「メカトロウィーゴ」様の展示会では、約3.4メートルの巨大な立体作品も展示されました。
原状復帰が可能な範囲であれば、仮設壁の設置や空間装飾についてもご相談いただけます。
また、空間は白い壁面で構成の邪魔にもなりにくく、貸し出し備品も音響機材から展示台まで多種扱っています。
この空間で、これから見てみたいこと
今後、この空間でどんなことを試してみたいですか?
黒田:これまでSHUTLは展覧会を軸に、服の展示会や、音楽イベント、撮影用のスタジオ貸しも行ってきました。
まだまだ、試していない実験性のある企画やアイデアは眠っていると私自身強く思います。
ぜひ、この場所で「こういう試し方はどう?」などお気軽にお問い合わせいただけたら幸いです。皆様の新しい発想や実験をお待ちしています。
撮影:山根香
【スペースレンタルのご案内】
SHUTLのスペースレンタルは、ご予約を随時承っております。
現在、2026年5月までのご利用については、期間限定の特別料金を適用しております。
また、5月以降のご利用についても、時期・内容を問わずご相談を承っております。
内覧や仮押さえのご希望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
※割引率はご利用内容により異なります。
利用料金表
平日:¥150,000/日
土日祝:¥200,000/日
6日間利用(水・木・金・土・日・月):¥300,000/週
※長期・時間単位でのレンタルも承っております。ご相談ください。
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