(EXHIBITION)
SHUTLオープニング展示シリーズ 第3期 「伝統のメタボリズム〜見立て〜」石場文子 / 勝木杏吏 / 倉知朋之介 / 佐貫絢郁 / 松井照太
- HOME
- EXHIBITIONS
- SHUTLオープニング展示シリーズ 第3期 「伝統のメタボリズム〜見立て〜」石場文子 / 勝木杏吏 / 倉知朋之介 / 佐貫絢郁 / 松井照太
SHUTLオープニング展示シリーズ 第3期 「伝統のメタボリズム〜見立て〜」
期間:2024年2月23日(金・祝)~2024年3月17日(日)
※2月22日(木)内覧会開催
出展作家:
石場文子|Ayako Ishiba
勝木杏吏|Anri Katsuki
倉知朋之介|Tomonosuke Kurachi
佐貫絢郁|Sanuki Ayaka
松井照太|Shota Matsui
入場料:無料
会場:SHUTL
〒104-0045 東京都中央区築地4-1-8
東京メトロ「東銀座駅」5出口・徒歩3分
東京メトロ「築地駅」2出口・徒歩4分
主催:松竹株式会社
共催:株式会社マガザン
キービジュアルデザイン:三重野龍
作品販売について
展覧会とOIL by 美術手帖にて作品の閲覧・ご購入が可能となります。
※オンラインは3月1日19時から公開予定
※作品や展覧会についてのお問い合わせは、WEBのお問い合わせフォーム又はDMにて。
(INFORMATION)
【伝統のメタボリズム展 ステートメント】
「未来のオーセンティック」を体現するスペース「SHUTL」は、本展を皮切りに伝統と現代を新たに接続する方法を生み出し、新陳代謝を促進する表現を紹介していく。
「伝統」という概念は、すでにそこに存在しているかのように捉えられがちであるが、現在進行形で生み出され、更新され続けていると言えるのではないだろうか。
この「伝統のメタボリズム」展では、「伝統」が「コミュニケーション」によって成立しているということに着目したい。ここにおけるコミュニケーションとは、情報や文化の伝達と、それらを媒介にした異なる世代間の交流によって、伝統に対する価値観が常に時代と共に更新されるプロセスを指す。
時代ごとに特有の文化活動や社会に対する意識は、絵画や彫刻などの美術作品や、文字で記した書物などを通じて後世へ残されていく。そして人々がそれらを時代を越えて記憶し、継承するとき、必ずそこには「コミュニケーション」が生まれ、その時代における価値観が流入する。こうして伝統は変容し、更新され、新陳代謝し続けているのである。
そして「伝統」が「コミュニケーション」によって更新されるプロセスを、「記憶」「継承」「変容」という3つの要素から紐解いてみたい。
【1】記憶
過去の出来事に対する認識、信念、行事、習慣、技術などの集積
【2】継承
一定の集団や地域、文化的コミュニティなどのアイデンティティ形成において受け継がれる事柄と継ぐための行為
【3】変容
その時代における価値観が流入し、既存の価値観が残りながらも更新されている状態
本展では、この3つの要素を軸に、「コミュニケーション」によって伝統が更新されるということについて、アートやクリエイティブの側面から「言葉と文字」、「様式の変容」、「見立て」という3部作にわたる展示シリーズとして紹介する。
(INFORMATION)
【 展示シリーズ第3期「伝統のメタボリズム〜見立て〜」】
「伝統のメタボリズム〜見立て〜」展では、芸術の分野における「見立て」という表現手法に着目する。
「見立て」とは対象をそのまま描くのではなく、他のものになぞらえて表現する手法であり、日本の様々な芸術様式でこの技法が用いられている。扇子や手拭いを用いて様々な設定やシーンを表す落語や、石や木など自然物を置くことでそこにあるはずのない情景を想像する日本庭園における水石、盆栽などもその一例である。
本来それでないものを、違う素材や手法、語彙などを用いて本物の代用として表現する行為は、日本人にとってはとても親しみがあり、無意識で「見立て」ていることすらあるのではないだろうか。
そして近代の芸術表現においては、風景や心象などを絵画技法で表現する抽象表現や、空間全体をコンセプトによって見立てるインスタレーションなど芸術の批評的視点の発展に従って多岐にわたる表現に用いられている。
「見立て」は常に伝統的な表現手法として受け継がれながら、その時代の価値観の流入により変容し続け、今ではより自由に取り入れられている。まさに時代に応じて新陳代謝が行われてきた技術である。
本展ではそうした「見立て」の手法を用いて自らの表現を行うアーティストやクリエイターたちを選出した。鑑賞者は彼・彼女らの作品から現在形の「見立て」を発見し、鑑賞者自身の想像の余白と可能性に気づくことになるだろう。
(PROFILE)
石場文子|Ayako Ishiba
1991年生まれ、兵庫県出身。愛知県立芸術大学博士前期課程美術研究科油画・版画領域修了。
視覚情報から得る人間の認識の問題を追及し、被写体に黒いペンで線を描き、写真を撮る「2と3のあいだ」「2と3、もしくはそれ以外」シリーズで、視覚的な違和感を与える写真作品を制作している。近年は動画や立体作品も使い、事象や物事に対し人が無意識に受け止めていたことを改めて見つめ直し、今見ているものが何なのか問いかける。
(LINKS)
(PROFILE)
勝木杏吏 | Anri Katsuki
勝木杏吏は多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業。同大学院美術研究科博士前期課程彫刻専攻修了。
個展やグループ展を行うほか、野外彫刻や室内彫刻を手掛けている。 近年は鉄を独自の手法で青くした〝藍染シリーズ〟を展開している。
(LINKS)
(PROFILE)
倉知朋之介|Tomonosuke Kurachi
1997年愛知県生まれ。東京藝術大学映像研究科メディア映像専攻在籍。
倉知朋之介は、日常生活のなかで脈略なく発生する「可笑しさ」と、それを生じさせる事物の振る舞いに着目し、映を軸としたインスタレーションを中心に制作を行う。
(LINKS)
(PROFILE)
(PROFILE)
松井照太|Shota Matsui
1994年京都生まれ。京都を拠点に制作活動中。2018年京都市立芸術大学彫刻専攻卒業。
石の自然美や重さに興味を持ち、作品の中に無加工の石をそのまま取り入れる立体作品を中心に制作。最近は室内での石の鑑賞を広めようと壁掛けの作品を展開。制作において、石を観賞する水石のように作品中の石がどう映るかを意識し、伝統や形式のある水石に対して現代のマテリアル(樹脂やガラス等の製品)を使い新たな角度から石を愛でる。石の重量が増すごとに支持する事が難しくなり、作品の制作難易度が上がるため、ヤップ島の石貨や秤量貨幣を参考に石の重さで作品価格を決めている。
(LINKS)
(TAG)
(SHARE)
(02)
関連するイベントと記事
Related Events And Article
関連する
イベントと記事
(Contact)
SHUTLへのお問い合わせ
Launching Authentic Futures SHUTL
SHUTLは現代の表現者が、伝統と出会い直し、時間を超えたコラボレーションを行うことで新たな表現方法を模索する創造活動の実験場です。スペース利用から、メディアへの掲載、コラボレーションまで、どうぞお気軽にお問い合わせください。